性格の二面性――もじもじ君が思うこと

自意識過剰で引っ込み思案の性格なので
明るくて物怖じしない人に昔から憧れていた。

 

この年になって
おばさん的な厚かましさも身についてきたと思うが
肝心なところはまだまだな私。

 

思い出すのは近所の子。
娘が産まれて何年かたってから
その子から声をかけてきて
一緒に遊ぶようになった。
お互いに保育園に行っていたから
遊ぶのは土日が中心。
夫が土日仕事だったので
近所に遊び相手がいるというのはすごく助かった。

 

その子のうちの窓から私の家の玄関は丸見え。
玄関を開けるたびに
「どこ行くの?」と
声をかけてくるので
いちいちこちらから遊んでと言わなくても
遊びが始まる。

その子とうちの子はご飯もよく一緒に食べお泊りもさせてもらって
本当によくしてもらった。

しかしその子がうちに遊びに来たときに
勝手にうちの冷蔵庫を開けて
「おばちゃん、何か食べるものない?」と
言ってきたときはちょっとびっくりした。

……物怖じしないという性格もいいけど
うちの子がよそでそんなことしたらちょっと嫌だなと思った私……。
それだけ家族みたいな関係になったと思えなくもないが……。

物怖じしないということは
時にこんなこともしてしまうんだな、
と思った私。

 

場面は変わって職場では……。

 

Aさんは年上で職場の大先輩。
頭が切れて性格も細かい、完璧主義。
仕事がテキパキしていてすごいな……と思っていた。
私なんて頭の回転が悪いので
なかなか仕事の飲みこみが悪くていつもおどおど。

しかし人間やはり完璧ではない。
Aさんのやった仕事をチェックする場面で
やはり頭は切れるが
その反面やることが
早とちりしてミスしていることに気づく。
あれ? やはり人間なんだなとホッとする瞬間。

 

あと、私が仕事をする場面をじーっと見ていて
横からすぐに口を出す。
私に考えるスキを与えない。
そこは私が考えて答えを出したいのに……。
向こうはじれったいのか
すぐ脇から答えを言ってしまう。

 

あ~、なんてセッカチなんだろうと思う。
これでは、後輩も育たないと思うんだが……。
そういう所は大いに子育ての反面教師となってしまう。

 

一面良い長所でも
見方を変えれば違う面があるということ。

 

頭の回転が悪くのろまな私でも
裏を返せば慎重である……と、良い方向に考えて
自分の良いところに光を当てて考えてみたいものである。

もちろん、子どもたちにもそれは当てはまる。
もう成人になってしまった子どもたちではあるが
良い面になるべく目を向けてあげたい……。
今からでも遅くなければよいのだが……。