忘れられない本……2
今週のお題「読書の秋」
忘れられない本の続き
2.『ミレニアム』シリーズ(スティーグ・ラーソン著:早川書房)
背中にドラゴン・タトゥーを入れた天才ハッカーのリスベット・サランデルとジャーナリストのミカエルが出てくるミステリー小説。
本来は3部作であったが、著者亡きあとも4、5、6とダヴィド・ラーゲルクランツが引き継いで物語が綴られた。
始めは登場人物を把握し、設定を頭に入れるのが難しく、中々物語の中に入っていくのに時間がかかったのだが、一度はまるとやめられない。第6作(それも全て上下巻)まで面白く読めた。
著作は『ドラゴン・タトゥーの女』等としても映画化されている。
スウェーデンの闇の世界とか、ハッカーの世界とか興味深いが全く自分とは接点がない世界をストーリーが面白いのでハラハラドキドキしながら読める。
主人公のリスベットがとにかくタトゥーを入れたり、ハッカーであったり、人を容易に信じない個性的なキャラクターである。
リスベットは常識に屈しない、善悪を超えて、自分の信じる正義を貫く。
常軌を逸している場面が沢山あるのだが、孤独な描写に心を痛めたり、悪を倒す姿にスカッとしたり……。危機一髪の場面が常にあるのだが、何とか困難を乗り越えていく姿がとにかくカッコいいのである。
時間を忘れてのめり込んで読めたあの頃……。
今はなんだかそこまでの集中力と気力がなくなっているような……。