ドラム缶から五右衛門風呂まで
今週のお題「お風呂での過ごし方」
お風呂での過ごし方より、お風呂の思い出。
昔、子どもだった頃、実家のお風呂は薪をくべて湯を沸かすお風呂だった。
そのお風呂を新しくするという時、風呂桶がない日があった。
その時は外でドラム缶でお湯を沸かしてその中に入った記憶がある。
まるで漫画の世界だが、あんな経験は滅多に出来ないと思う。
それから思い出すのは、学生時代、友達と山陰をユースホステルを泊まり歩く旅をした。その日の宿はお寺だった。
そしてお風呂は『となりのトトロ』にでも出てくるような五右衛門風呂。
友達と2人で、おっかなびっくり、お風呂の蓋(?)板(?)に乗って入った楽しい思い出。
時を経て、子どもたちが小さい時に一緒に湯舟に入ると、いつの間にか私はふーっと温まって目が自然と閉じていく……。
――ママ、起きて!
と言われて、ハッと起きる。
いつの間にか子どもたちが湯舟から出て1人になっていた。
子育てに疲れていて、一緒にお風呂に入るといつも寝ていた。
危ない、危ない。
たまに、夫が子どもたちをお風呂に入れてくれると、1人でゆっくりお風呂に入れることがたまらなく幸せだった。
もう子どもたちが成人してしまうと、そんな昔のことは忘れてしまっていたが、主婦が1人になれる時間って本当に貴重であった。
それから又時が経ち、コロナ前、両親と草津温泉に行ったことがある。
『テルマエ・ロマエⅡ』のロケ地にもなったあの湯畑は夜の景色がとても幻想的だったな……。
こちらは昼の湯畑。
その湯畑の傍に、無料で入れるという共同浴場「白旗の湯」がある。
私はその無料のお風呂に朝1人で入りにいった。
早朝5時台。
戸を開けるともう脱衣所になっていて、すぐお風呂だった(記憶があいまい)。
誰でもすぐ入れるみたい。
誰でも入れるのでもちろん、鍵がない。
シャンプーや石鹸も使ってはいけないみたい。
窓も空いていて、外から覗かれそう……。
誰も入ってないので、素早く裸になってかけ湯をして熱い湯舟に入る。
もう、誰が飛び込んできてもおかしくないので、とても気が気でなかった。
なんかもうスリル満点。熱い湯舟のせいもあって、ささっと出てしまった。
共同浴場「白旗の湯」
色々なお風呂に入っているが、私は熱い風呂に入るとすぐのぼせてしまうので、あんまり温泉をゆっくり楽しむことが出来ない。どこに行っても烏の行水である。
長々と湯舟でお喋りしている人の気がしれない。
さらに、義母がよく、「湯舟に長く入ると(体の)あぶらが出ちゃう」と言って、さっさと出ていたのを思い出して、私も今ではそんな気がして、湯舟はささっとしか入らないのである。